20世紀型の産業構造を見直そうと、経済的な効率性重視から社会・文化の多様性重視へ、大量生産・大量廃棄型社会から環境保全・循環型社会へ、ファーストフードからスローフードへ……、と時代は大きく変化しようとしています。この大きな時代の変化をつなぐ架け橋のひとつが「食」と「農」の役割です。
今、農村では、地域資源を再発見し、それらを活かしてむらの元気をとりもどし、新しい農業づくりをめざそうとするむら人が着実に育っています。しかし一方で、従来の生活スタイルや価値観から未だ抜け出せず、環境に負荷をかけた豊かさを求める人々が増えているのも現状です。それは都市部に「スロー」な選択肢が少ないことから引き起こされていることがひとつの要因となっているのではないでしょうか。 |